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雑誌

看護技術2012年4月増刊号

『月刊雑誌』2012年4月増刊号
Vol.58 No5 通巻847号

看護技術2012年4月増刊号

こんなときどうする?褥瘡管理Q&A
B5判/192頁/定価2,592円(本体2,400円+税8%)
401041


●説明
 かつて「褥瘡は看護の恥」といわれ,「2時間ごとの体位変換を行っていれば褥瘡はできない」という盲目的な考えが世の中に広まった時代がありました.ですが,研究が進み,新たな知見が発表されるにつれて,体位変換以外にも, A DLや栄養状態,社会的な問題など様々な要因が関係しあっていることが明らかになりました.現在では,日本褥瘡学会によるガイドラインや様々な書籍により,正しいケアが確立されてきています.
 このようななか,褥瘡に関する書籍などは近年特に充実しており,飽和状態にあります.しかし,現場の声や学会の講演会などの様子から,施設の慣例に従って根拠のないケアを続けている,個別の症例では備えているはずの知識を応用できないという看護師はよくみられます.
 本書はこのような状況を,知識とケアが結びついていないととらえ,「具体的な場面やケアに対応できる実践的な知識の提供」をねらいとして構成しました.内容としては,実践で最も難しいとされるアセスメント,ドレッシング材の選択と使用方法,ポジショニングの項目を充実させています.また,スキンケア,外用薬の選択と使用方法,栄養・NSTチーム,局所陰圧閉鎖療法(NPWT)では,日常ケアから最新知見に至るまで,幅広い知識の拡充をねらいます. さらに, 褥瘡を取り巻く医療制度では, 現行の制度をおさらいするとともに2012年3月現在でわかっている2012年度診療報酬改定の情報も盛り込んでいます.いずれの項目も各分野のエキスパートに,わかりやすく解説いただいています.ぜひ,日々のケアと知識をつなげる一冊としてご活用ください.

●目次
Part.1 アセスメント

 1)褥瘡の基礎知識とアセスメント/永井弥生(群馬大学大学院医学系研究科)
    Q1  褥瘡はなぜできるのですか?
    Q2  褥瘡の危険因子のアセスメント方法にはどのようなものがありますか?
    Q3  褥瘡はどのような経過をとりますか? 褥瘡における急性期と慢性期とはどのような状態を指しますか?
    Q4  深い褥瘡はどのような治療経過をとるのですか?
    Q5  良好な肉芽と不良な肉芽はどのように見分けるのでしょうか?

 2)DESIGN-Rによるアセスメント/木下幸子(岐阜大学医学部附属病院,皮膚・排泄ケア認定看護師)
    Q6  DESIGNとDESIGN-Rでは何が違うのですか?
    Q7  褥瘡の創底に発赤の部分や黒色・黄色の壊死組織が混在しており,一つの褥瘡内であっても場所によって深さに差が
        あります.深度(Depth)はどのようにとらえたらよいですか?
    Q8  褥瘡の滲出液(Exudate)の量は,何を目安に評価するのですか?
    Q9  発赤が複雑な形をしていたり,複数点在している場合,褥瘡の大きさ(Size)はどのように計測すればよいですか?
    Q10 発赤などの皮膚障害の原因が,失禁か,真菌感染か,褥瘡かわかりづらいことがあります.炎症/感染(Inflammation
        /Infection)を評価する際,どのように鑑別すればよいですか?
    Q11 どのような状態が壊死組織(Necrotic tissue)を示すのかわかりません.壊死組織とはどのような組織なのでしょうか?
    Q12 ポケット(Pocket)の計測や算出法がわからないのですが,どのように計測すればよいですか?

 3)褥瘡と間違えやすい皮膚疾患の鑑別/岡田悦子(群馬大学大学院医学系研究科皮膚科学)
    Q13 殿部の発赤では褥瘡以外にどのような疾患を疑うべきですか?
    Q14 褥瘡と間違えられる疾患にはどのようなものがありますか?
    Q15 足の潰瘍を見るときに注意すべきことは何ですか?
    Q16 術後に発赤が生じているのですが,褥瘡でしょうか?
    Q17 重度の褥瘡がなかなか治りません.別の疾患でしょうか?
    Q18 緊急を要する皮膚合併症を見逃さないためには,どのような点に注意すればよいですか?

 4)褥瘡における疼痛アセスメント/小林陽子 (東京都健康長寿医療センター,皮膚・排泄ケア認定看護師)
    Q19 知覚低下があると褥瘡になりやすいといわれますが,創部に痛みはないのですか?<
    Q20 褥瘡の疼痛コントロールはどのように行えばよいですか? また,それに対する評価はどのように行えばよいですか?

Part.2 スキンケア/片岡ひとみ(仙台オープン病院,皮膚・排泄ケア認定看護師)
    Q21 褥瘡の周囲はどのように洗浄すればよいですか?
    Q22 褥瘡周囲を洗浄する場合,どのような洗浄剤を用いるとよいですか?
    Q23 褥瘡患者に尿失禁がある場合,どのようなスキンケアを行うとよいですか?
    Q24 褥瘡患者に便失禁がある場合,どのようなスキンケアを行うとよいですか?
    Q25 高齢者の予防的スキンケアはどのような点に注意すればよいですか?

Part.3 ドレッシング材の選択と使用方法

 1)ドレッシング材の基本知識/松崎恭一(川崎市立多摩病院形成外科・部長)
    Q26 なぜ,創傷を覆う必要があるのですか?
    Q27 創傷をドレッシング材ではなく,ガーゼで覆ってはいけないのですか?
    Q28 なぜ,ドレッシング材にはたくさんの種類があるのですか?

 2)ドレッシング材の選択と使用方法/内藤亜由美(藤沢市民病院,皮膚・排泄ケア認定看護師)
                                   丹波光子(杏林大学医学部付属病院,皮膚・排泄ケア認定看護師)
                                   庭山由香(杏林大学医学部付属病院,皮膚・排泄ケア認定看護師)
    Q29 ドレッシング材にはどのような種類がありますか?
    Q30 ドレッシング材を選択するときに注意点や禁忌はありますか?
    Q31 ドレッシング材の大きさや交換間隔はどのように決めればよいですか?
    Q32 肛門や踵など,しわや屈曲部にドレッシング材を貼付するコツはありますか?
    Q33 交換時に疼痛の少ないドレッシング材にはどのようなものがありますか?
    Q34 滲出液の少ない創に用いるドレッシング材にはどのようなものがありますか?
    Q35 滲出液の多い創に用いるドレッシング材にはどのようなものがありますか?
    Q36 びらんや水疱に用いるドレッシング材にはどのようなものがありますか?
    Q37 壊死組織が付着している創に用いるドレッシング材にはどのようなものがありますか?
    Q38 ポケットのある創に用いるドレッシング材にはどのようなものがありますか?
    Q39 周囲の皮膚と段差がある創に用いるドレッシング材にはどのようなものがありますか?
    Q40 DTIが疑われる褥瘡にはどのようなドレッシング材が適していますか?

 3)ラップ療法について/水原章浩(医療法人三和会東鷲宮病院,副院長)
    Q41 ラップ療法とはどのような治療法でしょうか?
    Q42 ラップ療法を行ううえで注意することは何ですか?

Part.4 外用薬の選択と使用方法/大谷道輝(東京逓信病院薬剤部・副薬剤部長)

 1)外用薬の基礎知識
    Q43 皮膚外用薬の基剤と剤形にはどのようなものがありますか?
    Q44 皮膚外用薬を効果的に塗布するにはどうすればよいですか?
    Q45 外用薬を混合して使用する場合,何に注意すればよいですか?

 2)外用薬の選択と使用方法
    Q46 エビデンスに基づいて褥瘡の外用薬を選ぶにはどうすればよいですか?
    Q47 発赤や水疱のある浅い褥瘡にはどのような外用薬を用いたらよいですか?
    Q48 びらんや浅い潰瘍にはどのような外用薬を用いたらよいですか?
    Q49 壊死組織のある深い褥瘡にはどのような外用薬を用いたらよいですか?
    Q50 深い褥瘡の感染・炎症の制御を行うにはどのような外用薬を用いたらよいですか?
    Q51 肉芽形成期の褥瘡にはどのような外用薬を用いたらよいですか?
    Q52 創を縮小させるにはどのような外用薬を用いたらよいですか?

Part.5 ポジショニング/田中マキ子(山口県立大学栄養看護学部看護学科,教授)

 1)ベッドでのポジショニング
    Q53 2時間おきの体位変換は必要ですか?
    Q54 背上げ・背下げ時に,なぜ背抜きをするのですか?
    Q55 体圧分散寝具を使用すれば体位変換はしなくてよいのですか?
    Q56 体位変換をするときに,なぜバスタオルを使用してはいけないのですか?
    Q57 円背の強い患者は体位によって隙間ができ,うまくポジショニングできません.仰臥位時と座位時の効果的なポジショニ
        ング方法を教えてください.
    Q58 拘縮や変形のある患者は突出部位に褥瘡が生じやすいですが,何に注意してポジショニングをするとよいですか?
    Q59 浮腫が強い患者のポジショニングではどのような工夫が必要ですか?
    Q60 呼吸困難患者にとって安全で安楽なポジショニングはどのように行えばよいですか?
    Q61 痛みを訴える患者に対して,効果的なポジショニングはどのように行えばよいですか?

 2)車椅子でのポジショニング
    Q62 車椅子座位の場合,どのような姿勢変換を行えばよいですか?
    Q63 座位時には,どのような圧再分配クッションを使用すればよいですか?
    Q64 座位姿勢がくずれる患者のポジショニングはどのように行えばよいですか?
    Q65 屈曲拘縮のある患者の車椅子でのポジショニングはどのように行えばよいですか?

Part.6 栄養・NSTチーム/吉田貞夫(沖縄リハビリテーションセンター病院)
    Q66 褥瘡患者の栄養アセスメント,モニタリングではどのような項目に注意したらよいですか?
    Q67 褥瘡患者のエネルギー量,たんぱく質摂取量はどのようにして決めたらよいですか?
    Q68 アルギニンにはどのような効果がありますか? 感染症のある褥瘡患者にアルギニンを強化してよいのですか?
    Q69 糖尿病患者の褥瘡がなかなか治癒せず,血糖コントロールも難しいのですが,どうしたらよいですか?
    Q70 褥瘡のある認知症患者が食事を摂ってくれない場合はどうしたらよいですか?
    Q71 微量元素・栄養素を強化するときにはどのようなことに注意すべきですか?
    Q72 半固形化栄養法は褥瘡患者のケアに有効ですか?
    Q73 医師や看護師など褥瘡チームと栄養サポートチーム(NST)の連携で注意する点はありますか?

Part.7 局所陰圧閉鎖療法(NPWT)/大浦紀彦(杏林大学医学部形成外科・准教授)
    Q74 NPWTとはどのような治療法ですか?
    Q75 NPWTのV.A.C.ATSⓇ治療システムと手製NPWTについて教えてください.
    Q76 NPWTが効果的なのは,どのような創傷ですか?
    Q77 NPWTを使ってはいけない症例(禁忌症例)はどのようなものですか?
    Q78 NPWTを行う際の注意点は何ですか?
    Q79 NPWTの合併症にはどのようなものがありますか?

Part.8 褥瘡を取り巻く医療制度/水 勝 (スリーエムヘルスケア株式会社)
    Q80 レセプトのしくみがよくわかりません.DPCや療養型病床など,実際はどのような運用をしているのですか?
    Q81 入院時に実施する「危険因子の評価」について,「危険因子を判定するだけで褥瘡ケアのプランは不要」とのことです
        が,本当にそれでよいのですか?
    Q82「 褥瘡患者管理加算」を算定していますが,診療計画書を作成できるのは専任の看護師だけですか? 専任の届け出を
        していない看護師が書いたら無効ですか?
    Q83「 褥瘡の発生は医療事故として報告しなくてはならない」と聞きましたが本当ですか? 罰則はありますか?
    Q84 ドレッシング材を使用した場合,DPCでも診療報酬に算定できますか? また,在宅でもドレッシング材は使えるの
        ですか?
    Q85 平成24(2012)年度診療報酬改定でのトピックスとして,どのようなものが考えられますか?