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第48回 日本看護学会-看護教育-学術集会



特別講演などのほかに、口演発表87題、示説発表153題が発表された
   

 2017(平成29)年8月3・4日、香川県高松市にて第48回日本看護学会-看護教育-学術集会(学術集会長・中村明美香川県看護協会会長)が行われた。当学術集会では「環境変化に対応する看護教育~人材の能力を見極め引き出す~」というメインテーマのもと、様々な発表が行われた。今回は、交流集会「地域連携推進に向けた看護の人材育成」について報告する。

 




地域連携を見据えた大学での人材育成

 集会の冒頭で「看護基礎教育における在宅看護学のあり方」について講演した香川県立保健医療大学の片山陽子教授は、学生が看護の対象を「患者や病気」ではなく、多様性のある「人」として捉えられるようになることを目指し取り組んでいる、独自の「在宅看護学(論)実習」について紹介した。この実習では1年生の後期より訪問看護ステーションの見学などを体験させることにより、病院から看護を学ぶことで起こりがちな、病気を治すことに思考が固まってしまうことを防ぎ、その人らしい生き方を踏まえたうえでの看護について考えられる学生を育てていくことで、地域包括ケアシステムにおける看護の役割を担うことができる看護職を育成することを狙いとしていた。


◆地域連携のカギは双方の成功体験の積み重ね

 

 次に「急性期病院における地域連携看護実践の実際」について講演した高松赤十字病院の松本登紀子看護副部長は、急性期病院は、いまだに地域から見れば連携が難しい敷居の高いイメージがあるとしたうえで、「急性期病院の看護師と地域の医療施設との連携を強化していくためには、マニュアル等の整備も大事だが、何より大事なのは双方が連携の成功体験を積み重ね、共有していくことだ」と、連携強化のポイントについて語った。

 最後に「医師からみた在宅看護・地域連携に必要な能力」というテーマで講演した綾川町国民健康保険陶病院の大原昌樹病院長は、陶病院が担っているプライマリ・ケアや慢性期医療についての紹介や、大原氏が考える今後の地域医療を担う看護職の理想像などについて語った。

 次回、第49回・日本看護学会-看護管理-学術集会は、2018816日(木)~17日(金)に、広島県広島市・広島国際会議場にて行われる予定。

 

 



(編集部書籍課・齋藤)