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第47回 日本看護学会−看護管理−学術集会



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参加者たちは熱心に小川氏の講演に耳を傾けていた
   「広域分散型」地域での医療構想

  特別講演Tは北海道保健福祉部地域医療推進局地域医療課課長である小川善之氏が登壇した。まず小川氏は北海道の地域医療における特徴について「広域分散型」、「厳しい気候」、「資源の偏在」の3点をあげた。そして地域医療構想は「地域が目指す姿の可視化」であると述べた。

 「広域分散型」である北海道は地域医療構想と一言で言ってもそれぞれの地域ごとに多くの形が存在する。そこで北海道では、2次医療圏ごとに会議を行い、地域ごとの構想をまとめたものを北海道の地域医療構想とした。北海道は現在、ICTを活用した遠隔診察や病院内にサービス付き高齢者住宅の建設を行うほか、訪問看護への病院看護師の研修制度や介護士も医療サマリーを見られるICTのしくみ作りを行い、「地域完結型医療」の実現を目指している。

 

 

地域医療構想は策定がゴールではない

 

  2025(平成37)年にはいわゆる「団塊の世代」が75歳以上の後期高齢者となる。今後の地域医療では何が必要となるのか、小川氏は「今後、急性期病院は余り、回復期病院は足りなくなる」と提言し、このニーズとのギャップを防ぐために医療機関の役割分担と連携の強化が必要になってくると述べた。また、医療だけでなく、介護と連携した提供体制の構築、医療・介護従事者の確保の2つを加えた3点を重点課題とした。

 また小川氏は「地域医療構想は策定がゴールではなく、構想を実現するために取り組みを行うことが重要である」と述べ、各地域での「地域完結型医療」実現への活発な話し合いと実現へ向けた取り組みの実行を参加者に促した。

 次回、第49回・日本看護学会−看護管理−学術集会は、20188月9日(木)〜10日(金)に、宮城県仙台市・仙台国際センターにて行われる予定。


(編集部書籍課・若山)