看護を中心に医療・保健・介護福祉の発展を支え続ける専門出版社

書籍

慢性期看護 第1版

新体系 看護学全書 
経過別成人看護学

慢性期看護 第1版

編集:黒江ゆり子

B5判/352頁/定価3,080円(本体2,800円+税10%)
ISBN:978-4-8392-3327-3
第1版/2017年 12月


●説明
●本書では,看護の対象を「生活者」としてとらえる視点を深めながら,慢性疾患を有する人や家族が生活を営むなかで
 直面する問題への身体的・心理的・社会的ケア,および健康学習支援のあり方について体系的に学びます。
●看護師国試の新出題基準に対応。


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編集
黒江ゆり子 岐阜県立看護大学大学院学長・教授

執筆者(執筆順)
黒江ゆり子 岐阜県立看護大学大学院学長・教授
藤澤まこと 岐阜県立看護大学教授
奥村美奈子 岐阜県立看護大学教授
野川 道子 北海道医療大学看護福祉学研究科特任教授
星野 純子 岐阜県立看護大学准教授
佐藤 隆平 京都大学大学院医学研究科助教
北村 直子 岐阜県立看護大学准教授
浅井 恵理 岐阜県立看護大学助教
布施 恵子 岐阜県立看護大学講師
藤澤 陽子 千葉大学医学部附属病院看護部看護師長・がん看護専門看護師
布谷 麻耶 武庫川女子大学大学院看護学研究科准教授
中岡亜希子 大阪府立大学大学院看護学研究科准教授
森谷 利香 摂南大学看護学部准教授
高橋さつき 群馬大学大学院保健学研究科講師
岡 美智代 群馬大学大学院保健学研究科教授
麓  真一 日高病院透析室主任慢性疾患看護専門看護師
任  和子 京都大学大学院医学研究科教授
中原 英子 NTT 西日本大阪病院アレルギー・リウマチ・膠原病内科医長
房間 美恵 NTT 西日本大阪病院看護部看護師長
古川 直美 岐阜県立看護大学教授


編者メッセージ
 わが国では,高齢化の進展や生活習慣の変化などに伴って,慢性疾患に罹患する人々が増加しています。これからの医療は,病気とともにある生活・人生の質向上を目指し,患者・家族が住み慣れた地域で営む生活を地域全体で支える体制が求められます。看護実践においては,これらの体制の変化に応じて,医療機関から地域へと治療や療養の場が移行していくことを踏まえ,多機関連携および多職種連携や地域包括ケアシステムを俯瞰する視点をもつことが必須となるでしょう。そこでは,保健医療福祉の利用者ニーズが何であるかを的確にとらえることが極めて重要となります。
 本書は,慢性期にある人および家族を包括的に理解し,セルフマネジメントやセルフケア,社会資源の活用などをとおして,その人らしい生活を送ることができるよう支援することを目指しています。
 本書が,看護を学ぶ方々にとって,慢性期看護の理解を深め,質の高い看護実践を展開していくうえで役立つことを期待しています。

黒江ゆり子
●目次
序章 慢性期の疾患を抱える人と医療,看護のあり方
   はじめに
 T 病いのクロニシティ(慢性性)とは何か
 U 慢性期にある人々への看護のあり方:「生きる方策の発見」を支援すること

第1章 慢性期にある人と家族の理解
 T 地域における生活者としての患者・家族の基本的理解
 U 慢性期にある人々の理解
  A 慢性期にある人の特徴
 V 慢性期にある人と家族の理解,支援

第2章 慢性期看護の理解
 T 慢性期看護の機能・役割
  A 医療提供体制の現状
  B 慢性期にある人への退院支援の充実
 U 慢性期看護の場の例
  A 回復期リハビリテーション病棟から在宅療養への移行に向けた支援
  B 地域包括ケア病棟から在宅療養(外来通院・訪問看護)への移行に向けた支援
  C 在宅療養(外来通院・訪問看護)から急性期病棟への入院(急性増悪時)
 V 慢性期にある人の療養支援における多職種連携と看護の役割
  A 慢性期にある人の療養生活にかかわる多職種
  B 多職種連携の必要性
  C 社会資源の活用
  D 慢性期にある人の療養支援における多職種連携と看護の役割
 W 慢性期看護で用いられる理論
  A 危機理論(クライシス理論)
  B モースの病気体験における希望と苦悩の理論
  C 病みの軌跡モデル
  D ライフストーリーの理論

第3章 慢性期看護の展開
 T 健康学習支援を中心とした看護の一般的展開
  A 健康学習支援とは
  B 健康学習支援が必要な人への情報収集と問題の特定
  C 健康学習支援が必要な人への看護介入
  D 家族への支援
 U 急性増悪の予防と症状緩和を中心とした看護の一般的展開
  A 急性増悪予防のための教育的支援
  B 急性増悪時の看護
  C 急性増悪時の家族への支援
  D 急性増悪要因の理解を深め,再発を予防するための支援
 V 急性増悪の予防と精神的支援を中心とした看護の一般的展開
  A 心理社会的苦痛やスピリチュアルペインの特徴
  B 下降期・臨死期にある人の苦痛への支援
  C 家族が抱える問題と支援
  D 慢性病におけるエンド・オブ・ライフケア
  E アドバンス・ケア・プランニング

第4章 慢性期にある人・家族への看護
 T 慢性閉塞性肺疾患(COPD)
 U 気管支喘息
 V 慢性心不全
 W 白血病
 X 潰瘍性大腸炎・クローン病
 Y 脳梗塞後遺症
 Z パーキンソン病
 [ 慢性腎臓病
 \ 2型糖尿病
 ] 全身性エリテマトーデス
 Ⅺ 関節リウマチ
 Ⅻ 筋萎縮性側索硬化症(ALS)

 T〜Ⅻの各疾患では下記の項目で展開しています
  A 疾患の概要
  B 疾患と共にある生活の理解とアセスメント
  C 疾患と共に生きる人への看護介入
  D 家族へのケア
  E その他の関連疾患と看護のポイント