雑誌
『月刊雑誌』2018年5月号
Vol.43 No6 通巻537号
看護展望2018年5月号
人生の最終段階への看護のかかわり
「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」から読み解く
B5判/88頁/定価1,540円(本体1,400円+税10%)
402050
- ●説明
特 集
◆人生の最終段階への看護のかかわり
「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」から読み解く
人生の最終段階における医療およびケアの在り方や、方針の決定手続について厚生労働省がまとめた「人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン」の改訂版(以下、ガイドライン)が、2018(平成30)年3月に公表されました。
今回の改訂ではアドバンス・ケア・プランニング(ACP=人生の最終段階の医療・ケアについて、患者本人が家族等や医療・ケアチームと事前に繰り返し話し合うプロセス)の概念が盛り込まれ、患者が自分らしく生き切るために、望む医療やケアについて患者本人、もしくは患者が意思表示できない場合は、家族など、患者の意思を推定しうる人と医療・ケアチームが何度も話し合うことの重要性が示されました。また、在宅や介護施設に終末期の治療の場が変化してきている現状に内容を対応させるべく、在宅医療や介護の現場でガイドラインを活用することができるような見直しも行われました。
そこで今回の特集では、このガイドラインの改訂内容について理解したうえで、ガイドライン改訂を受けて医療従事者(特に看護職)が考えなければならない、取り組まなければならないことについて考えていきます。
- ●目次
Interview
●「支える医療」の時代に求められるセルフケア看護の発展に力を注ぐ
野月千春 独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO)東京新宿メディカルセンター
特 集
◆人生の最終段階への看護のかかわり
「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」から読み解く
●ガイドライン改訂の趣旨と主なポイントについて
松岡輝昌
◆ACPを理解する
●ガイドラインにACPが盛り込まれた理由と医療従事者への課題
木澤義之
◆ガイドラインの改訂内容を検討会の構成員はどう読み解くのか
●「最期まで自分らしく生きる」ことに寄り添い
納得のいく意思決定を支援するのが看護の役割
熊谷雅美
●患者の希望が変化することを踏まえた医療・ケアの意思決定プロセス
砂裕子
管 理
◆新卒から育むリーダーシップとマネジメントスキルD
●リーダーシップ開発と育成手法
〜リーダー育成の「しかけ」と「しむけ」〜
河野秀一
◆地域包括ケア病棟の今を探るC
●地域特性を踏まえ、ポストアキュートを中心とした地域包括ケア病棟運営
中垣千寿子
◆コンピテンシーをより深く学ぶO
●Part2 当院のコンピテンシー定着への取り組みC
高知県立あき総合病院におけるコンピテンシーモデルへの取り組み
平瀬節子、西岡雅美
◆私が今、新人看護師長に戻れたならP
●時には立ち止まり、俯瞰し、視野を広く保つことが重要、
パーソナルパワーで管理を行う
岡山多寿
教 育
◆実践!!ルーブリック診断D
●「看護研究(ケーススタディ)」に関するルーブリック
森田敏子、上田伊佐子
◆topics
●特定区分研修実施機関、34都道府県・69機関に/
厚労省が遠隔死亡診断等に関する通知を発出ほか
渡辺美佐緒
◆行政の動き
●自民党が改憲条文案を作成 自衛隊の根拠規定明記
緊急事態対応 参院選の合区解消 教育の充実ほか
水巻中正
◆ホリスティックナーシングD
●ホリスティック・コミュニケーション
宗定水奈子、川原由佳里
◆投稿
●若年性乳がん患者が抱く不安について
田中茜、岸田絢子、塚田結佳、中條雅美
◆こころをみつめるBOOK GUIDE Vol.125
●望月竜馬 著・ジュリエット・スミス 絵
『I Love You の訳し方』
皆藤章
- ●その他
- 【次号予告】
『看護展望』2018年6月号は2018年5月25日発売!
特 集
◆問題解決型コミュニケーションのできる看護管理者になる
病棟における問題には、一見違う問題のように見えて実際は原因が同じだった、ということがあるのではないでしょうか。その原因として、師長をはじめとする看護管理者が問題をいち早く解決するために、一方的に解決策を提示してしまうことがあげられます。このような対応は、結局場当たり的な対処となり、根本的な解決とはならず、問題を繰り返すことにつながるのです。
本特集では、根本的な問題解決へと導くスキルである「問題解決型コミュニケーション」について紹介します。「問題解決型コミュニケーション」は、発問により相手に「問題・原因・対策」を考えさせるコミュニケーション手法です。管理者がこのスキルを身につけたうえでスタッフとコミュニケーションを図ることで、スタッフが自ら考え、対策を練るようになります。
「自ら考えた」対策は、一方的に与えられた解決策より問題の本質の理解によるため、取り組みの継続がしやすく、結果的に病棟全体での看護の質が向上します。
この問題を根本的に解決するための「問題解決型コミュニケーション」について、メディカルアートディレクターの佐藤和弘氏に解説いただきます。
連 載
◆地域包括ケア病棟の今を探るD
白仁田智恵美 医療法人天心堂志田病院
◆新卒から育むリーダーシップとマネジメントスキルE
金井Pak雅子 関東学院大学大学院
◆実践!!ルーブリック診断E
森田敏子、上田伊佐子 徳島文理大学
◆ホリスティックナーシングE
木村恵美子 青森県立保健大学
◆私が今、新人看護師長に戻れたならQ
岡田久香 岡山医療センター