雑誌
『月刊雑誌』2019年11月号
Vol.65 No13 通巻953号
看護技術2019年11月号
高齢者と薬
看護師がカギを握る生活に根ざした薬物療法
編集協力/長瀬亜岐
高齢者のてんかん
:側頭葉てんかんと認知症を誤認しないために
執筆/赤松直樹
B5判/104頁/定価1,430円(本体1,300円+税10%)
401110
- ●説明
第1特集
◆高齢者と薬
看護師がカギを握る生活に根ざした薬物療法
編集協力/長瀬亜岐(大阪大学大学院連合小児発達学研究科行動神経学・神経精神医学寄附講座 寄附講座助教,
診療看護師/公益財団法人日本生命済生会 日本生命病院 看護部 老人看護専門看護師)
高齢者は様々な疾患や症状を併せもつことが多く,必然的に多くの薬剤を併用しがちである.適切な薬物療法のためには,患者が使用する薬剤の量や種類,薬剤を飲むに至った背景や飲むタイミングなど,患者の生活そのものを考慮したうえで実施する必要がある.そのためには看護師の気づき,薬剤師の知識,それらに基づいた医師の判断など,多職種での円滑な連携が不可欠である.
本特集では高齢者の薬物療法で生じがちな副作用・有害事象を見逃さない/起こさないために看護師が担う役割と,適正使用のためのポイントを症候別,療養場所別に解説する.
第2特集
◆高齢者のてんかん
:側頭葉てんかんと認知症を誤認しないために
執筆/赤松直樹 (国際医療福祉大学 医学部 脳神経内科 教授/福岡山王病院 脳神経機能センター脳神経内科)
高齢者のてんかんについては,昨今の高齢ドライバーによる事故などによる社会的関心の高まりにもかかわらず,その実情についてはあまり知られていないのが現状である.認知症との誤認による不適切なケアを行わないためにも,看護師が高齢発症てんかんにかんする十分な知識を習得することが急務となっている.
そこで本特集では,高齢発症てんかんの特徴と認知症との関係,看護師が押さえるべきポイントについて解説する.
- ●目次
第1特集
◆高齢者と薬
看護師がカギを握る生活に根ざした薬物療法
編集協力/長瀬亜岐
●特集にあたって
長瀬亜岐
●Part1 高齢者の薬物療法の現状と課題,看護師の役割
菅谷清美
●Part2 薬物有害事象を見逃さない/起こさないためのアセスメント
石角鈴華
●Part3 訪問看護師から病院看護師に向けたメッセージ
:大切にしてほしい高齢者の薬への思い
樋口秋緒
●Part4 高齢者に生じがちな副作用と有害事象を理解する
➊よく使用されている副作用・有害事象を起こしやすい薬
早瀬友和
➋薬剤性を疑う高齢者のみかた:せん妄
菅原峰子
➌薬剤性を疑う高齢者のみかた:便秘
荒木亜紀
●Part5 薬物有害事象へのアセスメントと介入
:事例から学ぶ 高齢者の療養場所による薬のみかた
➊急性期病院@:看護師が注意したい薬剤の適正使用のためのポイント
山下いずみ
➋急性期病院A:脊髄損傷による排尿障害への多職種アプローチ
櫻井美智
➌回復期リハビリテーション病棟:急性期からの治療薬がもたらしたBPSD
三浦直子
➍高齢者施設:有料老人ホームから老人保健施設へ入所した寝たきり高齢者への介入
中川真奈美
➎在宅:日ごろの生活状況を処方に活かす
勝眞久美子
第2特集
◆高齢者のてんかん
:側頭葉てんかんと認知症を誤認しないために
執筆/赤松直樹
連 載
◆スキンケア用品の正しい選び方・使い方
●抗がん薬投与中のスキンケア:肺がんのD氏A
淺野耕太
◆患者の“食べたい”を支えるテクニック
●食事介助:安全に美味しく食べ続けるための食事介助の基本
竹市美加
◆予期せぬ急変の徴候を見逃さない
●Rapid Response Systemで急変を防ぐ
:小児における急変前の予兆とは【知識・実践編】
吉野尚一
◆インシデントから学ぶ 日常ケアに潜む落とし穴
●コミュニケーションエラー:人間の特性を考慮してのシステムづくり
杢代馨香
◆疾患を限定しない緩和ケア
●家族を含めたトータルケアA:多職種との協働
千葉恵子
◆看護現場での倫理的ジレンマに向き合うための考え方
●実践上の倫理的概念A:「アドボカシー」,「ケアリング」
加藤智史
◆研究レポート
●当院集中治療室(ICU)の人工呼吸器装着患者の人工呼吸器関連肺炎(VAP)発症に
関与する因子とそれに対する看護ケアについての検討
藤本礼子・他
- ●その他
- 【次号予告】
2019年12月号は2019年11月20日発売!
第1特集
◆“望ましい死”に寄り添うケア
終末期がん患者のQOLを高めるために
編集協力/ 宮下光令(東北大学大学院 医学系研究科保健学専攻緩和ケア看護学分野 教授)
超高齢・多死社会といわれるわが国では,今後看護師が患者の“生老病死” にいかに寄り添うかが重要な課題となっている.それは,患者が考える“望ましい死”(Good Death)をいかに実現するか,そのためにどのようなケアをすべきかが問われていることを意味するが,“望ましい死”は患者によって千差万別であり,何をもって最善とするかは必ずしも明確ではない.
本特集では“望ましい死”という言葉を紐解きながら,終末期がん患者のQOLを高めていくための具体的な実践と評価手段を解説する.
第2特集
◆在宅看取り
看護師にできること
執筆/小澤竹俊(めぐみ在宅クリニック 院長)
在宅看取りは,「住み慣れた場所や親しい人と共に最期を迎えたい」という患者のニーズを満たし,QOLを高めるために非常に重要である.一方で,「在宅で看取る」ことに対し患者家族・医療者の感じるハードルが高いため在宅への看取りの場の移行が進んでいない.看護師も,在宅で最期を迎えたいと考える患者・家族のニーズや支援方法がわからず,困惑している現状がある.
本特集では,在宅看取りがなぜ進んでいないのか,医療者にはどのようなことができるのか・求められるのかを解説し,在宅看取りに対する理解を促すことで,在宅看取りの推進に寄与することをねらいとする.
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